【2025年版】NASにおすすめのHDD3選!コスパ最強モデルを徹底比較

NASに最適なHDDの選び方とおすすめ

自宅やオフィスでデータを安全に保管したい人にとって、NAS(Network Attached Storage)は欠かせない存在です。クラウドよりも高速で、外部サービスに依存しない安心感があり、写真や動画、業務データのバックアップ用途として人気が高いです。ただし、NASの性能を左右するのは本体そのものではなく、内部に搭載するHDD(ハードディスクドライブ)だということを忘れてはいけません。HDDは常時稼働するため、耐久性や安定性、発熱対策が重要になります。ここでは、実際の使用感や信頼性の面から見て、NASにおすすめできるHDDを3つ紹介し、その中でも特にコスパに優れたモデルを紹介します。

NAS用HDDと通常HDDの違い

まず最初に押さえておきたいのは、NAS用HDDと通常のデスクトップ用HDDは設計思想が異なるという点です。一般的なHDDは1日数時間の使用を前提にしていますが、NAS用HDDは24時間365日稼働する環境での使用を想定して設計されています。そのため、振動耐性が高く、データ転送の安定性を保つファームウェアが搭載されています。これを知らずに安価な通常HDDをNASに使ってしまうと、早期故障やデータ破損のリスクが高まります。したがって、長期的な運用を考えるなら、最初からNAS向けモデルを選ぶのが鉄則です

安価なデスクトップ用HDDをNASに流用すると、早期故障やデータ破損のリスクが高まります。長期運用を前提に、NAS専用モデルを選びましょう。

おすすめのNAS用HDD3選

Western Digital「WD Red Plus」

WD RedはNAS用HDDの代名詞とも言える存在で、多くのメーカー製NASにも標準搭載されています。特に「Red Plus」は、家庭用から小規模オフィス向けまで幅広く対応しており、最大8台構成のNASまで安定動作を保証します。特徴は静音性と省電力性のバランスで、稼働中の振動が少なく、長時間稼働しても熱がこもりにくいです。また、独自のNASware技術によって、複数ドライブ間でのデータ整合性を自動で最適化してくれます。価格も手頃で、4TBモデルなら1万円台前半から購入できるため、初めてNASを構築する人にもおすすめできる定番モデルです。

静音性・省電力性・初期コストのバランスが良く、初めてのNAS構築にも安心です。

Seagate「IronWolf」

次に注目したいのがSeagateの「IronWolf」シリーズです。Seagateは業務用サーバー市場でも信頼を得ており、その技術を家庭用NASに落とし込んだのがこのIronWolfです。耐久性が非常に高く、7200rpmの高回転モデルでも動作音が抑えられているのが特徴です。また、IronWolf独自の「AgileArray」技術が搭載されており、複数のHDDを搭載した環境でも安定した読み書きを実現します。さらに、NAS Health Management(ドライブ状態監視機能)がSynologyやQNAPなどのNAS本体と連携し、ドライブの温度やエラー情報をリアルタイムで確認できる点も心強いです。信頼性を重視する人には間違いなく第一候補となるHDDです。

東芝「N300」

3つ目に紹介するのが東芝の「N300」シリーズです。日本メーカーならではの安定感と高耐久性で、近年人気が高まっています。N300は最大8ドライブ構成までのNASに対応しており、振動センサーを複数内蔵することで長期稼働時の安定性を確保しています。データ転送速度も200MB/s前後と高速で、動画編集や大容量データの扱いにも適しています。海外製HDDに比べて若干発熱しやすい傾向はありますが、ケース内のエアフローを確保すれば問題ありません。価格面ではWD Red PlusやIronWolfよりもやや安価なことが多く、コスパ面では非常に優秀です。

価格が抑えめで容量も確保しやすく、コスパ重視の人に向いています。

コスパ最強はどれか

用途や環境にもよりますが、家庭用や小規模オフィス用途であれば、バランス面で最も優れているのは「WD Red Plus」です。静音性、省電力性、発熱管理のバランスが良く、初期コストも低いです。対して、常時大量のアクセスが発生する業務用途やクリエイティブ環境であれば、「IronWolf」シリーズの方が向いています。ドライブ状態のモニタリング機能が使えるため、予防保守が可能で、データ損失のリスクを減らせます。一方で、コストを抑えつつ容量を確保したいユーザーには「N300」も魅力的です。性能面では上位2機種に一歩譲りますが、安定性は十分で、初めてのNAS構築にも向いています。

容量選びとRAIDの考え方

ここで注意したいのが、HDDの容量選びです。NASはRAID構成(複数のHDDを組み合わせてデータの冗長性を確保する方式)を組むケースが多いため、実際に利用できる容量は搭載するHDDの合計容量よりも少なくなります。たとえば、4TB×2台でRAID1を構成した場合、ミラーリングによって実質4TBしか利用できません。したがって、最初から余裕のある容量を選ぶのが賢明です。動画編集や写真管理などで大量のデータを扱う人は、最低でも6TB〜8TBクラスのモデルを選んでおくと安心できます。

RAID1の「4TB×2台」は実効容量が4TBになります。冗長性確保で容量は目減りするため、将来の拡張も見越して少し大きめを選ぶと安心です。

保証期間と運用のポイント

HDDを選ぶ際には保証期間も重要なポイントです。WD Red PlusやIronWolfは3年保証、IronWolf Proでは5年保証が付いています。保証期間が長いモデルはその分価格も上がりますが、長期間運用するNASでは安心材料となります。仮に保証期間内に不具合が起きても交換対応が受けられるため、トータルコストで見ると結果的にお得になることが多いです。

安定運用のためのメンテナンス

NAS環境を安定させるには、HDDだけでなく周辺環境の管理も欠かせません。夏場など温度が上がる時期は、ケース内の熱がこもらないようファン設定を調整し、埃を定期的に除去することも重要です。また、定期的なSMARTチェック(HDDの自己診断)を行い、異常兆候を早めに察知することもデータ保護の基本となります。どんなに優れたHDDでも、100%の安全は存在しないため、外部クラウドや別のNASへのバックアップを併用するのが理想的です。

まとめ

結論として、NASの安定稼働を支えるのはHDDの品質そのものです。WD Red Plus、Seagate IronWolf、東芝N300はいずれも実績のある信頼できるモデルであり、コスパ・耐久性・性能のいずれをとっても優秀です。どのモデルを選ぶにしても、安さだけに目を向けず、自分の運用スタイルに合ったHDDを選定することが、NASを長く安全に使うための最も重要なポイントです。

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