自炊データの保存先におすすめなクラウドストレージはpCloud一択?理由を解説

今回は、自炊データ(電子書籍化したPDFやZIPファイル)の保存先に最適なクラウドストレージサービスについて徹底的に解説します。

結論から言うと、自炊データの保存先として最もおすすめなのは「pCloud」です。その理由は、圧倒的なコストパフォーマンスと、自炊ユーザーにとって致命的な「検閲リスク」を回避できる点、そして外部ビューアとの連携のしやすさにあります。

自炊向けクラウドストレージ選定時の重要なポイント

はじめに、自炊したデータをクラウドストレージに保存する際に、どのような点を重視すべきかを解説します。

1. 容量とランニングコストの問題

高解像度でスキャンした自炊データは、1冊あたり100MB〜200MBになることも珍しくありません。1,000冊あればそれだけで100GB〜200GB、雑誌や画集を含めれば数TB(テラバイト)の容量が必要になります。

そのため、Google DriveやDropbox、OneDriveといった大手クラウドストレージは、基本的に「月額課金(サブスクリプション)」です。例えば2TBプランを契約すると、毎月1,500円前後の固定費がかかり続けます。5年、10年と使い続けることを考えると、維持費だけで10万円近くになってしまいます。

2. アカウントBAN(検閲)のリスク

これが最も恐ろしいリスクです。Google DriveやOneDriveなどの大手サービスは、利用規約において著作権侵害コンテンツの保存を厳しく禁止しています。これらのサービスは、アップロードされたファイルの「ハッシュ値」を自動的にスキャンし、違法に共有されているファイルと一致しないか検閲を行っています。

私的利用のために自分でスキャンした「自炊データ」自体には違法性はないにも関わらず、AIによる誤検知や、規約の解釈によっては「不適切なコンテンツ」とみなされる可能性があります。

最悪の場合、ある日突然アカウントが停止(BAN)され、保存していたデータだけでなく、メールやカレンダーなど紐付いている全てのサービスが使えなくなるリスクがあります。

3. 閲覧の快適さ(ビューア問題)

クラウドストレージ純正のアプリは、あくまで「ファイル管理」がメインであり、漫画を読むための機能は貧弱です。多くの人は外部のビューアーを使う人が多いと思いますが、最低限クラウドストレージのサービス上でもプレビューができることが重要です。

なぜpCloudが自炊データの保存先に最適な理由

これらの課題をすべて解決できるのが、スイス発のクラウドストレージ「pCloud」です。

買い切りプラン

pCloud最大の特徴は、珍しい「買い切り型(Lifetime)プラン」があることです。一度料金を支払えば、その後は追加費用なしで一生涯使い続けることができます。

数TBの大容量ストレージを「ハードディスクを買う感覚」で手に入れられるため、長期的に大量のデータを保存する自炊ユーザーにとっては、非常に大きなメリットです。

検閲リスクの少ないプライバシー保護

pCloudはスイスに拠点を置いています。スイスは世界で最もプライバシー保護法が厳しい国の一つです。pCloudはユーザーのプライバシーを最優先にしており、ユーザーが保存したファイルの中身を勝手にスキャンしたり、検閲したりすることはありません。

そのため、誰にも見られたくない個人的なコレクションや、誤検知によるBANが怖い自炊データも、pCloudであれば安心して保存できます。「自分だけのデジタル書庫」として使うには最適な環境です。

WebDAV対応で「ComicGlass」などが直接使える

自炊ユーザーにとっての最大のメリットがこれです。pCloudは標準で「WebDAV(ウェブダブ)」という接続方式に対応しています。

これにより、「ComicGlass」や「SideBooks」といった高機能なコミックビューアアプリから、pCloudに直接接続して本を読むことができます。

  1. pCloudに自炊データを保存する(書庫)。
  2. iPadやiPhoneのビューアアプリ(ComicGlassなど)からWebDAVで接続。
  3. ダウンロードしながらストリーミング感覚でサクサク読む。

この運用が可能になるため、端末の容量を圧迫することなく、いつでもどこでも数千冊の蔵書にアクセスして読書を楽しむことができます。純正アプリの使い勝手に依存する必要がありません。

その他の選択肢との比較

Google Drive / OneDrive / Dropbox

使いやすさは抜群ですが、前述の通り「月額コストの高さ」と「検閲(BAN)リスク」がネックです。特に大量の書籍データを長期保存する場合、コストはpCloudの数倍になります。

NAS(自宅サーバ)

検閲リスクがなく、容量単価も安いですが、初期設定やメンテナンスが大変です。また、外出先から快適にアクセスするにはネットワークの知識が必要で、HDDの故障リスクが常に問題なります。

まとめ

自炊データの保存先として求められる「大容量」「低コスト」「安全性」「閲覧のしやすさ」を満たしているpCloudが自炊データの保存先としては非常におすすめです。

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