今回は、買い切りプランのある個人向けのクラウドストレージサービスを調査してみました。
結論
2026年現在では、以下の3つのサービスが買い切りプラン(月額料金の要らず、永久利用できるプラン)を提供しているサービスとなります。
- pCloud:12年間の運用実績を誇る安心のクラウド
- Icedrive:高セキュリティとコスパ、利便性のバランスの取れたクラウド
- Internxt:フルデータの暗号化をデフォルト提供の高セキュリティクラウド
1. pCloud

pCloudは、買い切りクラウドストレージサービスとし最も有名なサービスとなります。
2013年に運営が開始されており、2025年現在ですでに12年もの運営実績があります。その中で情報流出や情報の消失などの大きなインシデントは発生しておらず、他のサービスと比較したときにその信頼性が評価されています。
また、長きにわたる開発により、Web版はもちろんのこと各種OSやスマホ向けのアプリも洗練されていて非常に使いやすいことで評判です。
pCloudは、買い切り型のプランを提供しており、契約時に一度料金を支払ってしまえば、pCloudサービスが継続するか限りは未来永劫、追加料金を支払うことなく利用できます。
買い切りのメリットについては以下の記事で解説していますが、一般的なGoogleドライブなどと比較すると、多くのケースで3~4年で元が取れる計算になります。
信頼性
プライバシーに対して厳格な法律が定められているスイスを拠点にサービスを運営しています。EU域内のため、GDPR準拠しており、海外でもプライバシー重視のクラウドとして語られることが多いです。
全世界での利用ユーザ数も2,000万人以上であり、日本国内での知名度はそこまで高くはないですが世界的に見ると非常に知名度の高いサービスです。
セキュリティ&プライバシー
pCloudではアップロードされたデータは、サーバサイドでAES暗号化された上で保存されます。そのため、基本的なセキュリティ基準は満たしていると言えるでしょう。
また、pCloud Encryptionというオプションを利用すると、サーバサイドではなく、クライアントサイドのEnd-to-End暗号化を利用することができます。本機能を利用すると、pCloudの運営元やサーバ管理者でもユーザがアップロードしているファイルを確認することはできなくなります。

pCloud 公式サイト | pCloud Encryption

家族や恋人の写真など、プライベートなデータを管理する方にはこちらのオプションの利用もおすすめです。ただ、pCloud Encryption は有料オプションとなっていることが少し残念です。
関連記事:pCloudは保存ファイルをスキャンする?プライバシーと利用規約を一次情報から読み解く
機能・使い勝手
機能・使い勝手としては、基本的にクラウドストレージサービスに求める各種機能はほとんど全て提供されており、不自由なく利用することができます。
pCloudで利用可能な機能一覧
- pCloud Drive(仮想ドライブ機能)
- 同期フォルダ(Sync)
- 自動バックアップ(Backup)
- ファイルバージョン管理
- ごみ箱・削除ファイル復元
- 共有フォルダ(Invite to Folder)
- ダウンロードリンク共有(Download Link)
- アップロードリンク/ファイルリクエスト(Upload Link)
- pCloud Encryption(Crypto フォルダ)
- 2段階認証(Two-Factor Authentication)
- 内蔵オーディオプレイヤー
- 内蔵ビデオプレイヤー
- カメラロール自動アップロード(モバイル)
- ファミリープラン(pCloud Family)
ただ、これまでの開発の積み重ねで実装しているため、あまりスタイリッシュで見栄えが良いかというと、そこまでではないというところは事実ではありますが、、、
基本機能として、各種OSのソフトウェアとして利用可能なアプリやファイルの自動アップロード機能、リンク経由での共有機能などは当たり前の機能として利用できます。
性能
複数のベンチマーク結果によると、pCloudはアップロード・ダウンロードともに高速であることが知られています。
私自身もpCloudを普段から利用していますが、ファイルのアップロードやダウンロードにストレスを感じたことはこれまでに全くありません。
実際に検証目的で、5GBのファイルをダウンロードしてみましたが、約60~90MB/sの速度でファイルがダウンロードされていることを確認しました。


また、pCloudは日本国内に「Accelerating Servers」を設置しており、日本国内からも高速に利用できます。

コスパ
やはり買い切りプランの提供の影響でコスパはかなり良いです。それぞれの容量ごとの金額を以下に示します。
- 1TB:199~399USD
- 2TB:279USD~499USD
- 10TB:799USD~1,000USD

セールの開催有無などにより金額感は若干前後しますが、2TBのプランでも一度4万円から6万円程度を支払ってしまえば、そこから99年間は追加料金なしで利用できます。
Googleドライブなどの類似サービスの2TBサブスクプランが1,000~2,000円程度だとすると、約3年程度で元取れる形になり、非常にコスパが高いです。
2. Icedrive

Icedriveは、2019年にサービスが開始された比較的新しいサービスです。上記で説明したpCloudほどの老舗というわけではありませんが、5年以上安定してサービスを提供しており、海外では比較的有名なサービスになりつつあります。
信頼性
サービス開始から5年以上が経過しており、海外メディアなどではある程度の信頼性を確保しているサービスとなります。
ジブラルタルを拠点としてサービスを運営しております。
IcePrivacy | Icedriveの運営企業の公式サイト
とはいえ、やはりpCloudや他のクラウドストレージサービスと比較すると信頼度は一歩劣る状況です。
セキュリティ&プライバシー
Icedriveは、かなりセキュリティプライバシーに力を入れているサービスです。
有料プランでは追加料金なく、クライアント側で暗号化処理を行うEnd-to-End暗号化機能を利用することができます。
またその暗号化方式も、Twofishという方式を採用しており、ファイル名まで含めて暗号化することで、ユーザ以外はファイル名すらもわからない状態でデータが保存されます。
また、運営元の会社のトップページにも、「Your Privacy* Our Passion*」と大きく記載されており、非常に利用者のプライバシーを重要視している会社であることがわかります。

また、運営会社はicedriveに加えて、icevpnというノーログのVPNサービスも運営しております。
機能・使い勝手
Icedriveも、pCloudと同様にWeb版はもちろん、WindowsやmacOS、iOSなどの各種端末ごとの専用ソフトウェアを提供しています
また、Windows版では、仮想ドライブ機能を提供しており、標準のエクスプローラからローカルドライブと同じようにクラウドストレージを利用することができます。
また、WebDAVなどの開発者向けの機能も提供しており、少し高度なことをやりたい方にもすおすすめです。
さらに、pCloudと比較すると開発が比較的最近行われているため、スタイリッシュなUIになっていることも評価できます。
性能
性能も普段使いでは全く問題のないパフォーマンスではありますが、pCloudと比較すると性能はよくありません。
例えば、5GBのファイルをアップロードしようとすると、アップロード速度は約2MB/s程度でした。

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そのため大容量のファイルをやり取りする可能性のある方には、残念ながら現時点ではあまりおすすめできないでません。
コスパ
金額としては、pCloudの金額と大きな差異はありません。上記のアップロードのスピードの遅さを考慮すると、あまりコスパが良いとは言えません。
- 2TB:389USD
- 1TB:199USD
- 5TB:449USD
3. Internxt
最後に紹介するのがIntenxtです。こちらは、2020年にサービスを開始したicedriveよりも最近サービスを開始したサービスです。
スペインを拠点としており、海外のメディアでは「プライバシーを重視したクラウドストレージサービス」として紹介されることも多くあります。
信頼性
EU域内のスペインを拠点にしており、特にプライバシーを重要視しています。公式サイトでも、「Private by default, secure by design, free as in freedom」と記載しており、プライバシーとセキュリティに重きをおいていることがわかります。
セキュリティ&プライバシー
機能としては、すべてのデータに対してデフォルトでクライアントサイドのEnt-to-End暗号化が有効化されており、基本的にサーバ側に保存されるすべてのデータがサーバの管理者ですら見えない完全に暗号化されて形で保存されています。
また、クライアントアプリがオープンソースとして公開されており、第三者により監査を受けていることもアピールしています。
機能・使い勝手
先ほどのInternxtの概要として、機能が不足しているということを述べましたが、クラウドストレージを利用する上での基本的な機能や、WindowsやiOSなどの主要なOSのサポートもしており、ほとんどの人にとっては全く問題のない機能・使い勝手と言えるでしょう。
一方で、単に自分専用のファイル置き場として利用する分には全く問題のない機能を提供しています。
性能
こちらは、End-to-End機能を利用しているため、ファイルのアップロード・ダウンロード速度はいずれも速いとは言えません。基本的には、普段から日常的に利用するデータというよりかは、長期的な保存の用途に利用するものと考えておくと良さそうです。
コスパ
pCloudと比較しても、あまりコスパが良いとは言えません。
- 1TB:475ユーロ
- 3TB:725ユーロ
- 5TB:975ユーロ
まとめ
ここまでで、個人向けの買い切りプランを提供しているクラウドストレージサービスを3つ紹介してきました。
結論としては、ほとんどのユーザにとってはpCloudがおすすめな結果となりました。
pCloudについては以下の記事でもより詳細に解説しているのでぜひ参考にされてください。
当サイトでは、このほかにもストレージに関連する様々な情報を発信しておりますので、ぜひ他の記事もご覧ください。


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