セキュリティ対策が喫緊の課題にあげられることも多い昨今、「pCloudのセキュリティ対策ってどうなんだろう?」や「pCloudの暗号化フォルダを利用するのはどうだろう?」と検討している方も多いはず。そして、調べ始めたところで「保存したデータが利用できなくなる可能性がある」と知って、驚いてしまう人もいるのではないでしょうか。
今回はそんな方に向けて、pCloudの「暗号化フォルダ(Crypto)」についてと、「データの復元ができなくなる」という注意点について、詳しく解説したいと思います。
そもそもストレージの暗号化とは?
2026年時点で多くのクラウドストレージサービスは、保存してあるデータを、ストレージサービスの運営側が覗き見ることができる設計になっています。もちろん、あくまでも「設計上はそうである・技術的には見ることが可能である」ということであり、第三者が実際に見ているという話ではありません。また、そのような設計になっていることで、データの検索やプレビュー、解析といった単なるデータの保存だけではない、便利な機能を利用することが可能になっています。
ただ、セキュリティリスクを考慮すると「そういったサービスを利用したくない・利用できない」という意見はもちろんあります。そういったニーズに対して生まれたのが、「ゼロ知識暗号(Zero-knowledge)」という技術を用いて、管理者側が絶対に中を見ることができない設計になったクラウドストレージサービスです。
この技術を利用したサービスでは、ユーザーが設定したパスワードを、「保存してある暗号化処理されたデータを、読み取れるように復元するための鍵」として用います。クラウド上にあるデータは暗号によって処理されているので、その鍵がないと復元できず、中を読むことはできません。つまり、ストレージを管理する技術者はもちろん、外部の第三者も中身を復元できないので、セキュリティを強化することができるというわけです。
pCloudではどうやって利用できるの?
pCloudはこの技術を「pCloud Encryption」という有償オプションを購入したユーザーに提供しています。オプションを契約すると「暗号化フォルダ(Crypto)」が利用可能になり、このフォルダはユーザーが持つ「Crypto Pass」という専用パスワードのみでデータを復元可能になります。それ以外のフォルダは特に制限のない通常のフォルダとして提供され続けるので、「暗号化フォルダに機密性の高いデータを保存する、一般的なフォルダにそうではないデータを保存する」といった使い分けもできます。
なお、買い切りプランが選べるクラウドストレージサービスとして知られる「pCloud」ですが、「pCloud Encryption」も買い切りで購入が可能です。月額・年額サービスを選ぶことも可能ですので、必要な時に一時的に利用する、という方法も検討できるでしょう。
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パスワードを忘れたら復元不可能?!注意点を知ろう
ゼロ知識暗号(Zero-knowledge)によって非常に強力なセキュリティ対策を実行できますが、ただ一つ、大きな注意点があることを理解しておきましょう。
それは、契約して利用できるようになったCryptoフォルダ(暗号化フォルダ)を開ける際に必要となるCrypto Pass(専用パスワード)を忘れてしまうと、データの閲覧が不可能になってしまう、ということです。
Crypto Passはその高いセキュリティ性を維持するために、pCloud側には保存されないようになっています。パスワードを知っているのはユーザーだけということです。
一般的なパスワードの場合、登録済みのメールアドレスなどを使って初期化ができるので、ついつい「初期化すればいいのでは?」と思ってしまうかもしれませんが、Crypto Passはその仕様上、パスワードを忘れてしまうと変更することもできません。
そしてCrypto Passがなければ保存したデータを復元することができないので、実質上、データを全て失ってしまうということになります。
このため、「Crypto Pass」は他の一般的なパスワード以上に、厳重に保管するようにしてください。根本的な対策としては「忘れないようにする」しかありません。ただし、大事なデータを守るためのパスワードですので、うっかり第三者の目に入るような保存方法をしないように気を付けましょう。
紛失対策 「ヒント」を活用しよう
pCloudの提供する対策として、「Crypto Pass」を設定する時、ヒントという項目を同時に設定することができます。パスワードに関連するヒントを残すことで、いざパスワードが思い出せなくなった時にヒントを見て、手掛かりとすることが可能です。
ただ、その特性上、「Crypto Pass」に必要な文字列は英数記号をミックスした8~10文字以上が求められます。このため、例えば「好きなスポーツ選手の誕生日+子どもの頃飼っていたペットの名前+車のナンバーの下2桁」といった形で、自分だけが知る情報を組み合わせるとよいでしょう。
このような例に基づいた場合「0705hanako91」といった文字列にすることができます。
ヒントも直接的に記入せず、自分が思い出せる範囲で記述しておきましょう。いざという時に、「数字はどっちが先だった?」といった時にヒントを見ることで、「Crypto Pass」を思い出す手がかりになるかもしれません。
まとめ
情報漏洩のリスクが高い今、セキュリティ対策はとても重要です。仕様や注意点をしっかり理解しておくことで、より安心して利用することができます。
また、「データが復元できない」といった言葉を聞くと驚いてしまう人もいるかもしれませんが、なぜそうなるのかや、そうならないための対策方法をしっかりと理解することが大切です。そもそもパスワードというものは、非常に重要なカギですので、その管理方法から考えるのも良いでしょう。


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