クラウドストレージを、みんなは実際どう使っていて、何に困っているのかについて、利用者を中心に291人にアンケートを実施しました。
はじめに今回の調査から明らかになった調査結果を以下にまとめます。
- 2人に1人(50.0%)が「買い切り」を選んだ。サブスク派(17.1%)の約3倍で、これは予想以上でした。
- その傾向は、無料で使っている人ほど強い(買い切り希望60%)という結果でした。
- 一方で「買い切りができるクラウド」は、ほとんど知られていませんでした(pCloudを知っている人は3.1%)。
- クラウドストレージを利用する中で最も多かった悩みは、やはり容量不足(31.6%)。約6割が「容量がいっぱい」の警告を経験していました。
それぞれ、順に見ていきます。
調査概要
調査の条件は次のとおりです。お金を払ってレビューを書いてもらうのではなく、あくまで「利用実態のアンケート」として実施しました。
| 調査名 | クラウドストレージ利用実態調査(第1回) |
|---|---|
| 調査主体 | storagelab.jp |
| 調査方法 | インターネットアンケート(Lancers経由) |
| 対象 | 全国のインターネット利用者(クラウド利用者が中心) |
| 有効回答数 | 291件(現役利用者228・過去利用11・未利用52) |
| 実施期間 | 2026年6月 |
| 回答者 | 男性51.5%/女性46.7%、30〜50代が中心、利用歴5年以上が65% |
回答者の属性
はじめに、回答者の傾向を簡単に説明します。クラウドストレージの利用歴5年以上が65%と、使い慣れた層が中心でした。保存しているものを尋ねると、最も多いのはスマホの写真(68.0%)で、その次に動画、書類が続きます。

ほとんどの人は、クラウドストレージに写真や動画でした。容量を圧迫しやすいこのデータが、のちほど出てくる「容量不足」の悩みに直結していくことがわかります。
2人に1人が「買い切り」を希望
「サブスク(毎月課金)と買い切り(Lifetime)、どちらがよいか」を尋ねたところ、買い切りが50.0%。サブスク派(17.1%)の約3倍でした。もう少し票が割れると思っていたので、これは予想以上の結果です。

「なぜ買い切りなのか」という自由記述には、次のような声が目立ちました。
「サブスクだと、ずっと払い続けないといけない気がする」(40代・女性)
「最初は安くても、長く使えば結局、買い切りより高くつく」(50代・男性)
毎月の支払いを管理する手間や、解約し忘れへの不安。こうした“サブスクへの疲れ”が、買い切り志向の背景にあるようです。
特に最近は、インフレや物価高もありサブスクの料金が高騰しています。そのため、コスパよく買い切りをまとめる層が多い結果となったと考えられます。
買い切り志向は、世代を問わなかった
特定の世代に偏った傾向ではないかと考え、年代別に集計してみました。

30代55%、50代58%、60代以上50%と、どの世代でもおおむね半数前後が買い切り型のクラウドストレージサービスの利用を希望していることがわかりました。サブスクに慣れた20代だけがやや低め(32%)でしたが、世代を問わず買い切りへの支持が見られました。
特に意外だったのは、無料ユーザーほど買い切りを望んでいたこと
買い切りを選んだ人を、もう一段ほりさげてみます。現在無料で使っている人と、有料で使っている人に分けると、次のような差が出ました。

無料で使っている人は60%が買い切りを希望。一方、すでにサブスクに支払っている人は23%にとどまりました。
「毎月の課金はしたくないが、一度きりの買い切りなら検討してもよい」という人が、無料ユーザーの中に一定数いるということでしょう。月額に踏み切れなかった人ほど、買い切りという選択肢を求めているのかもしれません。
「買い切りクラウド」は知られていない
ここまでの結果から買い切りのクラウドストレージサービスについてかなり多くの方が希望している一方で、実際にはクラウドストレージサービスを選ぶ際に「買い切りがあるか」を重視している人は、わずか4.4%という結果になりました。また、買い切り型の代表格であるpCloudにいたっては、名前を知っている人が3.1%と、主要サービスの中でほぼ最下位でした。

多くの人が買い切り型のクラウドストレージの利用を希望しているのに、実際にはその選択肢の存在が知られていないということがわかります。
また、数は少ないものの、実際にpCloudを使っている人からは、次のような声も届いています。
「Dropboxの容量がいっぱいになった時に使ってみたが、思っていたより便利だった。買い切りなので、今の容量が尽きたら購入を考えている」
「買い切りを早くから提供しており、スイス拠点のゼロ知識暗号化など、プライバシーへの姿勢が厳格な印象。安全性を重視する人に向いていそう」
最も多かった悩みは、やはり「容量不足」
利用者が最も困っていること。これは私自身も長く悩んできた点ですが容量が足りない(31.6%)が、「特になし」を除けば突出していました。

「容量がいっぱいです」の警告を受けた経験がある人は58.3%。その対処法は、「不要なデータを削除」が64.5%でトップ、「放置している」が24.1%と続きました。課金して容量を追加した人は、11.8%だけです。

多くの人が、削除や放置でしのいでいて、追加の課金にはなかなか踏み切れないという状態です。私も同じだったので、この感覚はよくわかります。
「容量がいっぱいと通知が来るたびに、削除を繰り返すのが面倒」(40代・女性)
「同期されていると思って消したら、クラウドからも消えてしまい後悔した」(複数)
乗り換えのきっかけも、容量不足が最多
過去にサービスを乗り換えた人にきっかけを尋ねると、ここでも容量不足が最多でした。料金、機種変更、機能への不満が続きます。

ただし、乗り換え先として名前が挙がるのは、Google、iCloud、OneDriveといった大手が中心。ここでも買い切り型は候補に入りにくく(pCloudは3.2%)、先ほどの「知られていない」という課題が表れています。

満足度は、使っているサービスで差が出た
メインで使っているサービス別に満足度(5点満点)を見ると、DropboxやGoogleドライブが高め。一方で、iCloud(3.22)とOneDrive(2.86)はやや低めという結果でした。

iCloudやOneDriveに不満を感じている方は、一度ほかの選択肢を検討してみてもよいかもしれません。
全体としては「無料で済ませたい」が多数
無料プランだけで使っている人が71.1%、「できれば無料で済ませたい」という人も59.6%。乗り換え経験のない人も89.5%と、多くの方が同じサービスを長く使い続けています。

参考:使っていない人にも理由を聞いた
あわせて、「クラウドを一度も使ったことがない」という人にも理由を尋ねました。多かったのは、「必要を感じない」「お金をかけたくない」「安全性が不安」です。

「必要性」「コスト」「不安」「使い方の難しさ」が壁になっているようです。コストへの不安を解消し、使い方をわかりやすく伝えられれば、この層も一歩を踏み出しやすくなるはずです。
利用シェアもまとめておきます
| サービス | 使っている人 | メインで使用 |
|---|---|---|
| Googleドライブ | 78.5% | 48.2% |
| Googleフォト | 47.4% | 16.2% |
| iCloud | 43.0% | 23.7% |
| OneDrive | 28.5% | 6.1% |
| Dropbox | 15.8% | 3.1% |
サービスを選ぶ際に重視するのは、安さ(75.0%)、容量(60.5%)、使いやすさ(46.1%)、セキュリティ(32.5%)の順でした。
まとめ:あなたは「サブスク派」か、「買い切り派」か
今回いろいろな声を集めて、最も強く感じたのは「買い切りを望む人は多いのに、その選択肢があまり知られていない」という点でした。たとえば、次のような方です。
- 無料のまま、なんとなく我慢している方:一度きりの支払いで、容量を気にせず使えるという選び方もあります。
- 容量不足の削除作業に疲れている方:私もそうでしたが、根本から解決する選択肢を知るだけでも、ずいぶん気持ちが軽くなります。
- iCloudやOneDriveに不満がある方:乗り換え先の候補に、買い切り型を加えてみてもよいかもしれません。
買い切りクラウドの代表格である「pCloud」については、私が3年使ってみた感想を別の記事にまとめています。あわせてご覧ください。
本調査の引用について:この調査の数値・グラフは、出典として「storagelab.jp(クラウドストレージ利用実態調査2026)」を明記し、本ページへリンクいただければ、どなたでも自由にご利用いただけます。

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